とくにエキセントリックなのは「1億総活躍社会」、
「1億総活躍大臣」というネーミングだと思います。
「首相 「1億総活躍社会」担当大臣新設へ」
(はてなブックマーク)
「「1億総活躍」担当相を設置…首相が表明へ」
(はてなブックマーク)
やれやれ。「一億総火の玉」、「一億総懺悔」、「一億中流」ときて「一億総活躍」ですか。本当、日本人て全体主義的なものが好きなんですかね。
— 人類学たん (@anthro1123) 2015, 9月 25
「1億総活躍」というスローガンを聞くと、
高度経済成長期の「一億総中流」を思い浮かべるところです。
この時代の日本社会はじゅうぶん成熟しておらず、
国民全体のしあわせを国家が導いた時代でした。
「1億総活躍」というのも、半世紀前と同様、
国家が国民のしあわせを導くという発想がありそうです。
現在の日本はすでに「自由な社会」であり、
いかにしてしあわせになるかは各人で考えること、
政治の役目は不幸の原因をできるかぎりなくすことだと思うのですが、
安倍首相はそういう認識ではないみたいです。
さらにこのお題目は、敗戦後の「一億総懺悔」や、
太平洋戦争中の「一億総火の玉」を連想するところです。
私のような戦後世代でも、父母から伝え聞いた戦時中の戦意高揚のスローガンに「進め! 一億火の玉だ」(大政翼賛会)を知っている。「一億総活躍」と語る安倍首相には、おそらくこれを意識しないで打ち上げたと推測するが、暗い時代が生んだ多くの戦争犠牲者を思う時に、私なら絶対選ばない言葉だ。
— 保坂展人 (@hosakanobuto) 2015, 9月 26
自民党の基礎理念は、個人のための国家ではなく、
国家のために個人があるという考えだろうと思います。
安倍政権が掲げている「女性活躍」も、女性を行動の主体と考えず、
お国のために女性がいると考えているという不信感があります。
そう考えると「1億総活躍」というスローガンには、
集団主義、画一主義や同調圧力を感じるかたも多いでしょう。
@anthro1123 「一億総火の玉」から「一億総懺悔」までの無責任主義というか「みんな一緒」の精神を見てると、「一億総活躍」も(政府が思うような目標に向かって)「みんな同じような」活躍を期待してそうだもんなぁ。
— 人類学たん (@anthro1123) 2015, 9月 25
ここに集団主義、画一主義や同調圧力を感じられるということで、
活躍できない人が排除されかねないという、
懸念を持つかたもいらっしゃると思います。
(「一億総活躍とは、国民のだれもが活躍できる社会を
目指すのであって、活躍できない人を排除しようというのではない」と、
安倍首相側は釈明するのだと思いますが。)
「一億総活躍社会」なんて、「活躍」できない人間バッシングを生むんじゃないですか。本当に怖い社会になりますよ。
— タシマシ (@TussyMussyRouge) 2015, 9月 25
安倍政権が「女性の活躍」と言い出したとき、違和感を感じつつも有効な批判ができずにいました。いま「一億総活躍社会」と言われて、自分の身に降りかかって、やっと「活躍」を強制される恐怖が理解できました。女性の方々に申し訳ない。
— タシマシ (@TussyMussyRouge) 2015, 9月 25
はてなブックマークは「1億総活躍」に批判が多いです。
さすがに戦中・戦後や高度経済成長期のような、
集団主義、同調圧力、画一主義や、「お国に自分たちのありかたを
決めてもらう」なんてことは、とうてい受け付けない、
というかたが多いのでしょう。
(はてなブックマーク)
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