2015年10月03日

三本の矢・一億総活躍社会?

安倍首相のかかげるアベノミクスの新しい「三本の矢」で、
とくにエキセントリックなのは「1億総活躍社会」、
「1億総活躍大臣」というネーミングだと思います。

「首相 「1億総活躍社会」担当大臣新設へ」
(はてなブックマーク)
「「1億総活躍」担当相を設置…首相が表明へ」
(はてなブックマーク)

「1億総活躍」というスローガンを聞くと、
高度経済成長期の「一億総中流」を思い浮かべるところです。
この時代の日本社会はじゅうぶん成熟しておらず、
国民全体のしあわせを国家が導いた時代でした。
「1億総活躍」というのも、半世紀前と同様、
国家が国民のしあわせを導くという発想がありそうです。

現在の日本はすでに「自由な社会」であり、
いかにしてしあわせになるかは各人で考えること、
政治の役目は不幸の原因をできるかぎりなくすことだと思うのですが、
安倍首相はそういう認識ではないみたいです。


さらにこのお題目は、敗戦後の「一億総懺悔」や、
太平洋戦争中の「一億総火の玉」を連想するところです。


自民党の基礎理念は、個人のための国家ではなく、
国家のために個人があるという考えだろうと思います。
安倍政権が掲げている「女性活躍」も、女性を行動の主体と考えず、
お国のために女性がいると考えているという不信感があります

そう考えると「1億総活躍」というスローガンには、
集団主義、画一主義や同調圧力を感じるかたも多いでしょう。


ここに集団主義、画一主義や同調圧力を感じられるということで、
活躍できない人が排除されかねないという、
懸念を持つかたもいらっしゃると思います。

(「一億総活躍とは、国民のだれもが活躍できる社会を
目指すのであって、活躍できない人を排除しようというのではない」と、
安倍首相側は釈明するのだと思いますが。)


はてなブックマークは「1億総活躍」に批判が多いです。
さすがに戦中・戦後や高度経済成長期のような、
集団主義、同調圧力、画一主義や、「お国に自分たちのありかたを
決めてもらう」なんてことは、とうてい受け付けない、
というかたが多いのでしょう。

(はてなブックマーク)
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関連エントリ:

「夢をつむぐ子育て支援?」


posted by たんぽぽ at 16:40| Comment(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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