2015年09月06日

UNウィメン開設式で安倍が挨拶

8月30日に国連機関の「UNウィメン」の日本事務所が、
東京の文京区に開設しました。

「「UNウィメン」日本事務所開設 女性の地位向上目指す」

安倍晋三首相がその開設式に出席して、挨拶をしています。

「首相、女性の人権侵害根絶に決意 国連組織開所式に出席」
(はてなブックマーク)
「「UN Women 日本事務所」開所式」(全文)



そのとき安倍首相はこんなことを言っていたのでした。
安倍晋三首相も訪れ「アベノミクスはウーマノミクス
(女性活躍による経済成長)。応援します」と述べた。

女性の人権侵害根絶に取り組む決意を訴えた。
「21世紀を女性に対する人権侵害のない世界にしていく」と述べた。

首相は日本事務所の開所について
「若い人たちに、日本や世界の女性をめぐる課題を考え、
行動してもらえる良い機会になる」と強調した。

わたしの感想は「言うだけならただ」ですよ。
ブックマークはさらに手厳しいコメントもありますね。
http://b.hatena.ne.jp/entry/264398993/comment/scopedog
シリアルキラーが命の大切さを訴えても感動するような人なら、
これにも感動できるだろうね。俺は無理だが。

「純潔思想」「家族思想」信仰のようになっていて
かつては主導的にそれを推進してきたのに、
「女性に対する人権侵害のない世界」と言われても、と思います。
目玉政策らしい女性活躍推進法案も、「家族思想」に引きずられて
「家族」に関する文面を入れようとしています。

「女性活躍推進法案と家族」


政権についてからは「女性が輝く」と称して、
まがりなりにもジェンダー政策を推進しているし、
それらは一定の成果にはなるのだろうと思います。
それでもジェンダー政策を、経済成長のための手段と考えていて、
女性を行動の主体と考えていないという不信感があるし、
そこから来る限界はあると思います。

「行動の主体と政策の対象」

「アベノミクスはウーマノミクス(女性活躍による経済成長)。
応援します」とも言っています。
金融緩和で雇用が増えたといっても、女性は非正規雇用に
回されることが多く
、男性との格差は依然として大きいままです。
さらに派遣労働者法の改正で、女性が非正規に
固定されやすい状況を強めかねくしようとしています。

「女性の非正規は見えない?」
「女性の非正規は問題ない?」

「若い人たちに、日本や世界の女性をめぐる課題を考え、」
というのでしたら、日本のジェンダー平等の水準は、
国際的に立ち遅れていることを、ぜひとももっと
認識してもらえるようにしてほしいと思います。

「学生のジェンダー平等認識」


それでもジェンダー問題に取り組む国連機関の開設式に
参加してスピーチするのは、それだけこの問題について
熱心であるとは言えると思います。
(ほかの人が首相だったら、たとえ民主党政権でも
開設式に参加したかどうかわからない。)

安倍首相のジェンダー問題に対する意識をよく知っている
国内のかたにとっては、なにをか言わんやなのでしょうが、
国際的には評価が高いのでしょうか?
UNウィメンのムランボヌクカ事務局長が
2014年3月に東京に来たとき、安倍政権の女性政策に
一定の評価をしていたのでした。

「日本社会「女性進出低い」 UNウィメン事務局長が訴え」
安倍政権が「女性の活躍推進」を掲げていることは「称賛したい」とした。


付記:

2013年9月の国連総会で、安倍首相が女性の人権を
アピールする演説をしていました。
このときもしらじらしいものを、わたしは感じていましたね。

「女性の人権をアピール?」



posted by たんぽぽ at 08:13| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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