2015年06月29日

弱者男性の恋愛至上主義

「きもくて金のないおっさん」が、かくも声を大にして
自分たちは弱者だと訴えるのは、日本の未婚男性の不幸感が
女性や既婚者や他国の男性とくらべて、
ひときわ大きいことと関係がありそうです。

「きもくて金のないおっさん」
「日本の未婚男性の不幸感」



「きもくて金のないおっさん」も日本の未婚男性の例に漏れず、
結婚できないことに対する不幸感が強いことが、
弱者意識を強くする面もあるということです。

このように結びつけて考えたかたも多いと思います。
そうだとすると「きもくて金のないおっさん」問題は、
日本人男性にきわだっていることになります。


日本の未婚男性の不幸感が強い理由は、わたしが想像するに、
高度経済成長期に普及した「家族思想」の産物と思います。
このとき「男は専業主婦の妻と結婚して幸せになる」
という家族観・結婚観が浸透したものと思います。

この時代、女性は生活のために結婚して
男性に経済的に依存する必要がありました。
そのため男性は自分のキャリアのことだけ考えていれば、
わりと容易に結婚相手が見つかりました。
男は基本的に自分のことだけ考えていればよかったわけです。

「金のないきもいおっさん」たちの恋愛観も
「男は自分のことだけ考えていればよい」のままで、
人間関係の苦労を意識することがないのかもしれないです。

それで彼らは不幸な恋愛関係を想像することもなく、
「恋に夢見る恋愛至上主義」のままでいられ、
そのなれのはてで結婚できなくなった現在
被害者意識を持つようになった、ということかもしれないです。


関連エントリ:

「きもくて金のないおっさん」
「日本の未婚男性の不幸感」



posted by たんぽぽ at 22:09| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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