選択的夫婦別姓に対して、すごい妄想が入っているらしいかたの
ツイートについての続きです。
「「夫婦別姓論者は貞操義務や扶養義務を負わない」論についての考察」
今回は以下のツイートを見てみることにします。
またまた画像キャプチャです。
選択的夫婦別姓を認めることは、「女側の義務だけ緩和」ではないです。
現行では夫婦のどちらかが改姓しなければならないのを
どちらも改姓しないという選択もできるようにするだけです。
多くの場合、女性が改姓するので、実質的にあらたに
女性に非改姓権が認められることになります。
「妻に改姓させて自分の名字を名乗らせることができる」という、
いままで「美味しいところをもらって」いた男の既得権を
なくすことが、選択的夫婦別姓の効果と言えます。
あるいはこのかたは、女性が結婚改姓するのを
「女側の義務」と思っているのかと思います。
現行法は男女のどちらも改姓することができます。
こういうときは「女性の改姓が当然」であって、
「現行法は男女どちらの名字も選べるから平等だ」とは言わないのですね。
さらに「男が女子供を守る義務」なんて言っています。
これが選択的夫婦別姓とどう関係があるのかと思います。
改姓しない女なんか守ってやらない、ということでしょうか?
子どもに対しては、扶養義務がありますが、
妻を養うのが嫌なら、稼ぎのある女性と結婚して
共働きにすればいいだけのことだと思います。
「男に依存する」女しか、このかたには念頭にないのかと思います。
もちろん夫に養われている女性でも、
結婚改姓しない権利は認められてしかるべきです。
「歴史上かつてない」とも言っているのですが、
女性の権利向上という観点から言えば、
女性参政権の導入とか、男女雇用均等法とか、
もっと劇的だったものは、ほかにいくらでもあります。
なにをこれくらいで大騒ぎしているのかと思います。
またいままで女性に認められなかったことが
認められるようになるというだけですから、
「美味しいところドリ」でもないです。
既得権益者は既得権を失うことに、過剰に被害者意識を感じる
というパターンだと言えるでしょう。