2015年01月12日

保育所の数が増えている

メインブログの12月23日エントリで、長時間労働が
女性の管理職登用の上で障壁だ、という記事を紹介しました。

「長時間労働をやめれば、日本は変わる」
小室淑恵さんに聞く衆院選の争点【少子化・ワークライフバランス】」

(はてなブックマーク)

この記事の中に、保育所の数や保育所を利用する子どもの数の
年次推移の図が出ているので、これを見てみたいと思います。
出典は内閣府の「子ども・子育て支援新制度」のサイトです。

保育所利用児童数の推移

右の図を見ると2010年から保育所の数(赤三角の折れ線)が増え始め、
これにともなって定員数(青い棒)も増えていることがわかります。
左の図を見ると待機児童数(青い棒)のピークは2010年で、
これ以降は毎年待機児童数が減っています。

「質の拡充」はまだふじゅうぶんなのですが、
「数の拡充」は順調に進んでいると言えるでしょう。
5年の計画を2年前倒しにしたりして、保育所の充実に関しては
政府はかなり力を入れていると言えます。

保育士の待遇改善や配置の基準の見直しといった「質の拡充」は、
予算の確保に向けて調整している段階ですが、
保育施設や認定子ども園を増やす「数の拡充」は、着実に進められています。
現在も「待機児童加速化プラン」によって、当初5年で進める計画だったものが、
2年前倒しで進められています

心配なのは消費税の10%への増税の延期の影響が
2015年4月に始まる「子ども・子育て新制度」の財源に
どのくらい影響するか、というところでしょうか。
子育て予算は消費税に紐付けされていると財務省は言っていましたし、
現に子育て給付金は増税延期のあおりで減額になったからです。


この保育所の充実ですが、2010年から始まったことで
お気づきと思いますが、もともとは民主党政権の施策なのですよね。
12月12日エントリでご紹介した民主党の機関誌に出ている
「民主党だからできたこと」の当該箇所を再掲したいと思います。

待機児童の解消を目指して保育所等充実,定員増を実現
待機児童の解消を目指して保育所等充実、定員増を実現政権交代後、
2010年1月に閣議決定した計画に基づき、
14年度までに保育の受け皿を246万人にすることを目指し、
保育サービスの定員を全国で10年度約3万人、11年度約5万人増員、
待機児童の解消に向け、保育所や家庭的保育を拡充しています。
また、12年8月には、子ども・子育て支援関連3法を成立させました。

2010年度に2.6万人増、2011年度に4.6万人増ともありますが、
これらは最初の図に右のグラフの、定員数(青い棒グラフ)の
2010年-2011年の増分と、2011年-2012年の増分に、それぞれ対応します。

2014年度までに総数を246万人にするともありますが、
右のグラフの2015年のところ(破線でしめした棒グラフ)を見ると、
そのくらいの数になりそうです。
民主党政権下の保育所増設は計画通りに進んだことになります。

ようは民主党政権のときに閣議決定された計画を、
安倍政権になってもそのまま続けているということです。
打ち切られたり不熱心にならないだけよかったと言えます。


関連エントリ:

「女性管理職と長時間労働」
「人口ボーナス・オーナス」
「人口ボーナス・オーナス(2)」


posted by たんぽぽ at 22:52| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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