党勢の退潮が言われている中、よくがんばって当選したと思います。
維新の獲得議席について分析した記事をご紹介したいと思います。
中身を見るとちょっと興味を惹く変化があるのですよね。
「選挙で何が変わったか?」
2014年と2012年の衆院選の小選挙区と比例区の結果を比較し、
さらに2回の選挙で議席が入れ替わった選挙区を調べています。
維新の党の獲得議席はほぼ同数なのですが、
当選者にだいぶ入れ替わりがあったのですよ。
もともとの母体である大阪維新の会の候補者に落選が目立ち、
結いの党から来た候補者が結構当選しているということです。
ただし、大阪の7選挙区で維新の党は議席を失いました。
比例代表(近畿)でも2つ議席を減らしています。
「維新の党」全体の議席数は変わっていませんが、
大阪方面での人気が衰えてきているようです。
大阪維新の会関係の方々は結構落選し、旧みんなの党(結の党)関係の方々は当選。
となるとまた「大阪」VS「東京」になりそうですが、今回は大阪の分が悪い。
つぎのエントリで当選者を具体的に列挙しています。
圧倒的に不利な状況にあって、結構たくさん生き残れたことがわかります。
(とてもいまいましげに書いているけれど。)
「橋下徹の勝利と海江田万里の敗北と「保守二大政党制」と」
維新の党にはかつての小沢系の候補者が数人当選した。
たとえば東京9区では超富裕層の木内孝胤、
東京16区では「維新をリベラルに変える」などと
抜かしているらしい初鹿明博が比例で復活した。
愛知4区の極右系小沢派議員・牧義夫や、
そうそう小沢民主党代表最初の大仕事と
もてはやされた千葉8区の太田和美も比例で復活したっけな。
主君の小沢に裏切られて詰め腹を切らされた
北海道の松木謙公も比例単独で当選した。
小沢系ではないが、私が今回の選挙で激しく敵視した、
江田憲司系の落合貴之(東京6区)も比例復活当選した。
木内・初鹿・落合らもまた、海江田万里を足蹴にして議席を得た形だ。
これらの候補者たちの多くは、もとをたどれば民主党にいた議員です。
支持基盤ごと移籍したので、自前の組織力はあったわけで、
それで当選できたということなのでしょう。
維新は民主党だと思った方がいいです。議員も支持母体もスライドしてますし…。あと、このまま行けば維新の中で橋下さんの権力は地に落ちるでしょう。実際に維新も民主党と同じ連合と自治労票とそれを持ってきた元民主党のロンダリング議員の力で生き残ったので
— まりし 岡山弁拡散委員会 (@marishiokayama) 2014, 12月 14
彼らが民主党や生活の党に留まっていたら、
おそらくは当選できなかったのではないかと、わたしは思います。
維新の党にいたから、支持がかさ上げされて当選に届いたのでしょう。
橋下・維新は一時期のような党勢はなくなったとはいえ、
当落線上にある候補者を当選させるだけの「看板」は
まだまだあるのかもしれないです。
橋下・維新としては、「オリジナル」の大阪の候補者が
たくさん落選して、結いの党から来たもと民主党の議員が
たくさん当選したのですから、いわば「母屋を乗っ取られた」
かたちになったと言えるかもしれないです。
2012年の衆院選のときも、太陽の党から来た右翼議員が、
維新の看板でたくさん当選することになって、
「母屋を乗っ取られた」と言うかたもいらしたのでした。
橋下・維新は他会派から来た議員が当選するために
軒を貸すための党のようになっているところもありそうです。