国際比較した表と図があるので、ご紹介したいと思います。
出展は総務省『社会生活基本調査』(2011年度版)です。
6歳以下の子がいる有業男女の平均家事時間。さっきのブログでは国内の地域比較だったが,世界的にみれば「井の中の蛙」。夫の家事分担率は,欧米では4割ほどが普通。 pic.twitter.com/pLZtRiGS0M
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2014, 9月 28
一見して日本だけ特異なことは明らかですね。
表のいちばん右の列に夫の家事分担率をしめしてあります。
欧米の民主主義国はどこも3分の1から4割程度ですが、
日本だけは2割にも満たなくて、夫の家事への
不参加ぶりがきわだっていることがはっきりしています。
これ「共働き」で「小さい子供のいる」という条件つきなのに、赤で表されている「最高値」が「16%以上」ってふざけてんのかと思いますよね。 https://t.co/EIBerKjtqm
— Kumiko (@Kumiko_meru) 2014, 9月 28
夫の家事時間を1にしたとき、妻の家事時間が何倍になるかも
計算して表と図にしたので、しめしたいと思います。
図表中のほかの国は1.5-2倍程度ですが、
日本だけは4.41倍と突出しているのが顕著です。
妻の家事時間にだけ注目すると、日本は欧米の民主主義国とくらべて、
取り立てて長いというほどでもないのですよね。
夫婦の家事時間の格差は、もっぱら日本の夫が家事に
参加しないことによって作られると言えるでしょう。
付記1:
「日本の男は家事を丸投げする」というドイツの漫画家が
描いたことは、統計で裏付けられることが、またまたわかりました。
「本当は怖い?日本の男性」
付記2:
日本の子どものいる共働き夫婦の1日の時間の使いかたを
前にしめしたことがあります。
家事、育児の時間は妻のほうが夫より圧倒的に長く、
この格差が国際比較したときにも現れることになりそうです。
「共働き夫婦の家事時間」
付記3:
以前夫婦の家事時間を比較したOECDの調査をしめしました。
これは幼い子どもがいる共働き夫婦にかぎったのではないと思いますが、
それでも上述の幼い子どもがいる共働き夫婦の調査と
ほぼ同程度の数値になっていることがわかります。
「家事をしない日本の男」
「家事をしない日本の夫」