調査があるので、ご紹介したいと思います。
「日本の高学歴女性、3割就労せず OECD内最低レベル」
「高学歴女性3割就労せず OECD「日本は保育拡大を」」(全文)
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日本の大卒以上の女性の就業率は69%です。
31%が就業していないことになります。
OECD平均は約80%、日本は加盟国の中で下から4番目です。
ジェンダー関係の調査で日本が下位になるのは、
この調査に始まったことではなく、いつものことですね。
「ああやはり」という感じで、新規性はないかもしれないです。
1位はアイスランドで90%、2位はスウェーデンで90%、
3位はノルウェーで89%となっています。
北ヨーロッパの国ぐにが上位を占めるのもいつものことです。
最下位は韓国で62%です。
日本と韓国が下のほうで争うのもいつものことですが、
今回は韓国と日本のあいだはすこし開いていますね。
男性の就業率と比較しないと、本当に女性の就業率が低いと
言えるのかわからないと、おっしゃるかたもいると思います。
そこで男性と女性とで2次元の図にしたものをつぎにしめします。
高学歴者の就業率の国際比較。なるほど。日本の女性の率は低い。ジェンダー差が大きい。 pic.twitter.com/pzRC8LAIFo
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2014年9月9日
横軸が大卒以上の男性、縦軸が大卒以上の女性の就業率です。
縦横の破線はOECD平均を表わしています。
これを見ると明らかに日本は、北ヨーロッパ諸国やイギリス、ドイツなどが
集まっているクラスタから下に外れていることがわかります。
つまり日本は女性だけとくに就業率が低くなっているのであり、
それだけ男女の格差が大きいということです。
日本は男性の就業率はOECD加盟国とくらべてかなり高いほうで、
北欧諸国やドイツとほぼ同水準であることがわかります。
よって日本は女性だけ就業率がとくに低いのであり、
女性ゆえに就業できないという状況があることはあきらかでしょう。
なぜ日本の女性は就業が困難なのかは、これもさんざん
言われていることですが、仕事と出産、育児の両立が困難なことや、
出産とともに退職を余儀なくされ、それ以後はパートなどの
非正規雇用にしか就けず能力相応の仕事に就けない
からであることにほかならないです。
OECDのアンドレア・シュライヒャー教育局長は、
能力の高い女性が就労するためには、
3歳未満の保育を拡大することが必要だと指摘する。
女性のキャリアに詳しい日本女子大の大沢真知子教授は、
今回の調査結果について、「高学歴女性という資源が生かされていないのは、
子育て後に再就職しようとしても単純なパートなどしか選べず、
能力に見合う仕事がないことが原因」と分析している。