2014年08月19日

ロシアの凋落と日本の未来

ロシアでは最近になって、人間とお金の国外への流出が
どんどん進んでいるというニュースです。

「ロシア、資本と頭脳の流出進む 国外への移住者は年間18万人」



お金のほうは、今年1年でロシアから流出する資本が、
1000億から2000億ドルになるとの予想が出ています。
昨年2013年の流出額は610億ドルなので、その2-3倍程度になりそうです。
欧米各国からの、ロシアへの新しい資本の導入も止まっているようです。
またロシアの市民たちも、手持ちのルーブルをユーロやドルに
替えたいというかたが出て来ているのでした。

人間のほうも、ロシアからの国外移住者がきゅうに増え始めています。
記事の数字を見ると
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2010年: 33578人
2011年: 36774人
2012年: 122571人
2013年: 185382人
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となっています。
2012年からけたが増えていますね。


冷戦が崩壊してから、ロシアの凋落はどんどん進んでいるようです。
国が衰えてくるから、ますます人材や資本が逃げていき、
それが国力の衰退にさらに拍車をかけるのでしょう。
ロシアはすでに先進国から脱落して、開発途上国並みかもしれないです。

現に、同性愛プロパガンダ禁止法や、クリミア併合といった、
反人道的な政策をつぎつぎと進めるようになっています。
すでに現代の民主国家とは言えない状況にもなっているのですよね。
マレーシア機の追撃もロシアが疑われていますね。)

ロシアはだんだんとヨーロッパでなくなっているようにも思います。
冷戦崩壊後、東ヨーロッパの国ぐにはつぎつぎとEUに加盟しているのに、
ロシアはどんどん取り残されていくかのようです。

ロシアは歴史的には、キプチャク・ハン国といった、
モンゴル系の王朝に支配された時代が長いです。
ヨーロッパの国際政治に参加するようになったのは
わりあい最近で、18世紀ぐらいからです。
そう考えると、ロシアがヨーロッパだった時代というのが、
そもそも短いということになりそうです。


>日本の場合

日本もじつは他人ごとではないと、わたしは思うのですよね。
21世紀の初頭に先進国から脱落するのがロシアなら、
21世紀の中頃に先進国から脱落するのは日本ではないかと、
わたしは思っていますよ。

少子高齢化が進んで、2050年には日本は世界一悲惨な国になるという
『エコノミスト』誌の予想は、わたしは当たると見ています。
2014年の現在、すでに相当時間の無駄遣いをしていますし、
現状の少子化問題に対する日本社会の理解度を見ると、
とてもこの予想を回避するべく進めるとは思えないからです。


少子高齢化が進むと国力が衰えて、経済力も低下するだろうというのは、
人口問題を調査する人たちが指摘していることです。
そうなると上述のロシアのように、資本が流れ出ていくようになり、
ますます経済力が下がることにもなりえるわけです。

人権を保障するには資源が必要だというお話をしましたが、
この資源はかなりの部分が、経済力でなんとかなることなのですよね。
これは経済力がないと人権保障がむずかしくなるということでもあります。
2050年ごろの日本は、経済力が落ち込んで窮することになって、
とんでもない因習・反動、反人権国家になっている可能性も
考えられないこともないのですよね。

現在でも、欧米の民主主義国で生活経験があると、
日本人の男性と結婚したくないとか、日本へ帰ってきてからの
生活が苦痛だという女性は、すくなからずいます。
今後は本当に、女性をメインに外国へ移住する人が増えるかもしれないです。

ただでさえ少子高齢化で人口減少に苦しんでいるところへ、
女性がいなくなることで、追い打ちがかかることになるわけです。
「若い女性がいなくなる」という調査がありましたが、
2050年ごろの日本の女性は、「産まない」だけでなく
「出て行く」ことで、日本社会を圧迫することになるかもしれないですね。



posted by たんぽぽ at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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