ところが配偶者控除は、「夫が外で働き妻が専業主婦」という
彼らが信奉する「家族のカチ」を支えるものだったのでした。
実際自民党は配偶者控除の維持を公約にしていました。
それゆえ配偶者控除の廃止や見直しに反対する声が、
自民党の中から出ていたりしないのかと思うところです。
実際反対派がいて不満を漏らしているので、ご紹介したいと思います。
「自民党は「家庭守る主婦」尊重のはず… 首相の“変心”、党内には不満」(1/2)
(はてなブックマーク)
「自民党は「家庭守る主婦」尊重のはず… 首相の“変心”、党内には不満」(2/2)
反対派いわく「配偶者控除があるから少子化が進んでいるわけではない」
「配偶者控除が廃止されれば専業主婦家庭は打撃を受ける」ですよ。
女性の権利を守り労働力率を高めることと、少子化解消との関係を否認して、
イデオロギー的に「専業主婦を守れ」という主張です。
5-10年前くらいのレベルの議論をしているようですね。
反対派が集まっているのは「家族の絆を守る特命委員会」という議連です。
これはあの婚外子の相続差別撤廃に反対して作られた委員会ですよ。
まさに彼らのイデオロギーである「家族のカチ」を守ることが目的です。
発足してからどうなったのかと思ったのですが、
アクティブに活動は続いているもののようです。
配偶者控除の廃止・見直しが実現するかどうかはわからないです。
それでもかかる配偶者控除の廃止・見直しへの反対の動きが、
安倍政権の基盤が安定しているということもあってか、
政権を揺るがすほどの影響はいまのところないようです。
ところで安倍晋三首相も「家族のカチ」の信奉者のはずです。
かつてはジェンダーフリーバッシングを、みずから主導したくらいです。
自民党内には「家庭を守る女性を応援してきたのが自民党だ。
誰が首相にこんなことを言わせているのか」という不満もあるのですが、
実際安倍首相になにがあったのかと、わたしも思いますよ。
安倍首相には「女性の就労を促さない限り経済成長は
あり得ないという危機感が強い」という感覚はあるみたいです。
お金のためならイデオロギーをあきらめるのはやむをえないと
考えるくらいには、立ち回りがいいということなのでしょう。
ブックマークを見ると、かかる配偶者控除の廃止・見直しをめぐる
自民党内の対立に対して、冷ややかなコメントが多いです。
たとえばこんなふうにです。
自民党は「家庭守る主婦」尊重のはず… 首相の“変心”、党内には不満+(1/2ページ) - MSN産経ニュース伝統だの忠節だのにやたらと固執する中世脳な人たちが経済最優先で奴隷制を支持する人たちと結託してるんだから、そら支離滅裂な政策になるわけだわ。
2014/05/25 16:48
自民党は「家庭守る主婦」尊重のはず… 首相の“変心”、党内には不満+(1/2ページ) - MSN産経ニュース"配偶者控除見直しの方向性と、自民党が重視してきた家族観にずれがあることは否めない" →(本日の対戦カード) 「女性を"国柄()の生贄"としか思ってない奴ら VS 女性を"経済の道具"としか思ってない奴ら」
2014/05/24 00:37
「経済のため」か「伝統的家族観のため」かという対立ですからね。
どちらの「男社会の都合で女性を扱うこと」を優先させるかで
争っているということです。
肝心の女性の主体は置き去りでしょうから、冷ややかになるというものです。
最後のご意見、全く同意です
女性がもっと働ける社会に、というのはいいんです
ただ方法が??となるものが多すぎて・・・
日本の政治家はおじいさん政治家ばかりだからこと女性問題となるとこんなに論点がズレるんだろうかと思ってます
もう少し女性政治家が本当に増えてほしいものです
なんというか女性が輝ける社会にとの素敵な言葉の割りに女性から見たら首を傾げる政策ばかりなんですよね
男性目線で考えた女性が輝ける方法、とでも言いますか
女性の意見聞いてから考えました?と聞きたいです
男社会のために働くんじゃないですものね
女性が働くのは経済的に自立するためであったり自己実現など一人の人間の権利としてだということがおじいさん政治家達はわかってるのか?と疑問です
こちらにコメントありがとうございます。
>女性がもっと働ける社会に、というのはいいんです
>ただ方法が??となるものが多すぎて・・・
>女性が輝ける社会にとの素敵な言葉の割りに女性から見たら首を傾げる政策ばかり
育児休暇3年とか女性手帳とか、みょうなことばかりやっていますよね。
「タスクフォース」とか「選択する未来」といった政府会議も
出生率の目標設定にやたらこだわってますしね。
女性個人の意識ではなく、政治や社会の問題であるということが、
じゅうぶん認識されていないのだろうと思います。
いままでずっと女性の権利に無関心で居続けて、
最近になってきゅうに「女性が輝ける社会」と言い出した人たちですからね。
無理もないことなのかもしれないです。
>男社会のために働くんじゃないですものね
日本人男性中心の発想からも抜け出せていないですね。
彼らにとって女性はしょせん「アウトサイダー」であり、
男性中心社会ために「利用するもの」という考えなのでしょう。
>女性が働くのは経済的に自立するためであったり自己実現など一人の人間の権利
女性の権利やライフスタイルの保障が第一義にあるのであって、
出生率の回復とか経済成長といったことは、あとから付いてくるものなのですよね。
この「あとから付いてくるもの」を目的にして
「第一義にある」ものを手段とする倒錯を起こしていると思います。
戸籍上の婚外子表記の法案はもう一度提出されたようですが、どうなるでしょうね。
>こういう時こそ、野党がうまく立ち回って、
せっかく(?)与党が少子化対策を問題にしていて、
まがりなりにも重要な課題になっているのですからね。
野党はまともな対案をしめして、自分たちの政策のほうが
優れていることをしめす格好の機会だと思うのですよね。
野党がごたごたしているのもあるのでしょうが、
もともと家族やジェンダーに関する課題は、わきに置かれやすいと思います。
与党やメディアが少子化対策と騒いでいるわりには、
野党側ではさほど重要でないと思っているのかもしれないです。
>戸籍上の婚外子表記の法案はもう一度提出されたようですが、
あら、そうなのですね。
わたしはあまり期待していないのですが。