2014年05月12日

男ばかりの職場はだめ

男性ばかりの職場よりも、男性も女性もいたほうが
生産性があがて業績が出るという調査があるので、ご紹介したいと思います。
女性研究者を支援するアメリカ合衆国の非営利団体
「アニータ・ボーグ・インスティチュート」の調査です。

「男ばかりの職場はダメ、との調査結果」
「The Case for Investing in Women」




どのくらい業績が上がるのかは、記事を書き写すことにします。
これを見るかぎり男女が混じっていると、業績が相当上がることになりそうです。
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米国の著名コンサルティング会社「マッキンゼー・アンド・カンパニー」が、
フォーチュン500にランク入りする企業を調査した結果、
女性取締役が3人以上いる場合には投資利益率が66%以上増加、
売上利益率が42%増加、株主資本利益率が53%増加することがわかった。



米国コロラド大学の全米女性情報技術センターの調査によると、
男女混合の研究チームの方が、男性だけの研究チームよりも、
重要な特許を30〜40%多く取っているとのこと。
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男性と女性が混じっているほうが業績があがる理由として、
記事ではつぎのような心理的効果があることを紹介しています。
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英国ロンドン・ビジネス・スクールが17カ国の
さまざまな業種の会社について調べた結果、仕事のチームの半数程度が
女性である場合、心理的な安心感が増し、メンバー同士の信頼が深まり、
グループ全体の仕事の効率が良くなることがわかった。
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心理的効果以外の理由があるとしたら、職場に女性もいて
女性に配慮できるところは、男性ばかりのところよりも
すべてのマイノリティに対して配慮が行き届きやすい、
ということではないかと思います。

それゆえ男性スタッフの諸事情も配慮されやすくなり、
すべてのスタッフ仕事の効率がよくなる、ということなのでしょう。
「女性にとって暮らしやすい社会は、男性にとっても暮らしやすい」
のひとつのパターンですね。


また、男性も女性もいたほうがスタッフの多様性が大きくなる、
ということもあるのではないかと思います。
一般的にはどんな技術革新や商品・サービスが成功するかわからないなど、
将来が予測できない状況にあるといえます。
よって独創性とか柔軟な適応力が必要となり、
スタッフに多様性があったほうが有利になるのでしょう。

多様性がすくないほうが有利になるとしたら、
「成功モデル」が決まっていて、なにをなすべきかが
マニュアル化されているという状況においてだろうと思います。
こうした場合、業績をあげるにあたって独創性は必要なく、
むしろスタッフどうしの結束力のほうが重要になってきます。

55年体制時代、日本の企業が置かれていたのは、後者のように
なすべきことが決まっていて、多様性のすくないほうが有利な状況でした。
それゆえスタッフが男ばかりのほうが有利でもあったのでしょう。

バブル崩壊以降は、日本の企業をとりまく状況も
前者のように将来が予測できない状況となったと言えます。
それにもかかわらず、女性の登用が進まないのは、
いまだ55年体制時代の感覚にとらわれている人たちが多い、
ということだろうと思います。


関連エントリ:

「女性の登用と多様性の確保」



posted by たんぽぽ at 22:40| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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