「結婚して改姓すること」
あまり深く考えずに結婚改姓するかたというのも、すくなくないと思います。
それで本当に問題が起きなければ、結構なことだと思います。
ところが現実には実際に改姓してから、もろもろの負担を感じて
後悔をするかたもすくなくないのですね。
なぜ結婚改姓をすることに対して深く考えないかというと、
「女は結婚で改姓してあたりまえ」という社会通念が
浸透しきっていることに加えて、自分の身内とか友人知人とか、
まわりの人たちも結婚改姓しているので、自分も改姓しても
なんら問題は起きないだろうと、思ってしまうからなのでしょう。
結婚改姓したかたの中には、一見当たり前でなんら問題ないように見えて、
じつは負担や苦労を感じているかたも、すくなからずいるのだと思います。
外から見るとそれがなかなかわからないこともあるのでしょう。
この「自分でやってみるまでわからない」という
結婚改姓にありがちな事情を、エントリでは空手の試割りと
比較しているところが、とても奇をてらっていて興味深いです。
ほかの競技者が当たり前のように板を割っているのを見ていると、
「みんなが割っているから、自分でも割れて当たり前なのだろう」と
なんとなく思うようになっていくのですね。
いざ自分が試割りをする段になって、当たり前のようには
とても割れない板だと気がつくということです。
エントリ作者は、結婚改姓をしたことで、
どんな苦労があったかを、いくつか具体的に書いています。
その中に「嫁に行った」とか「男の庇護下に入った」というふうに見る人が
出てきてそれにともなう圧力がかかってくるという、
5月5日エントリでお話したようなことがあります。
事実婚にすることで、このような見かたをする人や、
それにともなう圧力がだいぶ減ったとも書いています。
「嫁扱い」から解放されるために事実婚という選択は
一定の妥当性があることが、ここでもしめされていると思います。
エントリでは最初のほうに、改姓に抵抗がないと言っている
独身男性のことに、すこし触れています。
それを別の独身男性に言うと「俺なら改姓に抵抗はないなあ。
泣くほどのこと? 別に自分がやってもいいし、自分の名前にこだわりはない。
ただ、あんまり珍名だったら抵抗あるかも」と言っていた。
だがしかし! 実際には彼はひとり息子なので、そんなこと言い出して、
親がすんなり認めると思うのだろうか…。揉めに揉めるに決まってるじゃん…
と思ったが黙っていた
実際、男性は改姓しようとすると、まわりから圧力をかけられることが
すくなからずありますね。
そこに思い至らないのも、「自分がやってみるまでわからない」の
うちなのだろうと思います。
選択別姓に反対の男性(上述のエントリに出てくる男性が、
反対派かどうかはわからない)の中には、本気なのかはったりなのか、
選択別姓の是非の議論のときに「自分は結婚改姓してかまわないよ」と
言ってのける人がときどきいます。
こういう男性は、自分はよくても自分の親とか親戚・身内とか
職場の同僚や上司といった、まわりの人たちを説得できるかどうかまでは、
考えていないのではないかと思いますよ。
職場の同僚や上司といった、まわりの人たちを説得できるかどうかまでは、
考えていないのではないかと思いますよ。
私が改姓したとき「自分の親・親族・身内・職場の同僚・上司」に対する説得は全く考えませんでした。
両親は全く問題ありませんでしたが、父方の祖父は「俺の目の黒いうちは認めん」と言ってましたが無視しました。
事後報告だったせいか職場の同僚・上司は「名字を書き換えるから書類を提出しろ」くらいしか言いませんでした。
コメントありがとうございます。
男性の改姓に、周囲からの抵抗や反発が、
ほとんどなかったのはよかったと思います。
残念ながら男性が改姓しようとすると、
周囲が抵抗や反発をすることも
少なからずあって、結局女性が改姓する
憂き目にあうことになります。
>「俺の目の黒いうちは認めん」
むかし自民党の長老議員で、同じことを言って、
選択的夫婦別姓に反対しているのがいました。
党内会議で法案提出を妨害するので、
無視できないからやっかいでした。
http://lacrima09.web.fc2.com/teardrops/movement/houmubu.html
コメントありがとうございます。
結婚はふたりの合意のみで成立しますから、
「周囲の説得」など本来は必要ないはずです。
法的根拠がないことはたしかです。
ちなみに自分が改姓したくないので、
相手の女性に改姓させる方便として、
「周囲の反対」を持ち出す男性も
少なからずいるので、注意が必要だと思います。
http://taraxacum.seesaa.net/article/471000139.html
ほとんどなかったのはよかったと思います。
反発が無かったことがよかったというか当たり前のことだと思ってしまう僕はおかしいのでしょうか。
反対する人は名字について何も責任とらないのだから口出す権利はないと思います。
2018年3月7日付「結婚改姓に感謝と責任感」にて結婚改姓に感謝する人は珍しいと書かれてありましたが、妻は改姓に感謝してくれましたので妻に感謝しなければいけないなと思いました。
コメントありがとうございます。
>僕はおかしいのでしょうか
おかしいことは、まったくないですよ。
幸運なほうであるとは思いますが。
>結婚改姓に感謝する人は珍しいと書かれてありましたが
男性が改姓してくれた妻に
感謝することは、めずらしいと思います。
それでとうぜんと思っているからでしょう。
こんなふうにふんぞりかえる
男性もいるくらいです。
http://pissenlit16.seesaa.net/article/486313546.html
>妻は改姓に感謝してくれましたので
女性で改姓してくれた夫に
感謝することは、あるようですね。
男性の改姓がめずらしいことも
あるものと思います。