2次元のグラフに示した図があるので、ご紹介したいと思います。
世界の中で日本のレベルがどの程度かを見ようというのですが、
どうなっているかは、すでに推して知るべしと思います。
横軸は専門職の女性比率、縦軸は議員、行政官、管理職の女性比率です。
出展は総務省統計局の『世界の統計2014』となっています。
専門職・管理職の女性比の国際比較図。フィリピンはスゴイな。双系社会だからか。日本と韓国は仲良しの位置。 pic.twitter.com/cDVQ6NvDf3
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2014年4月17日
専門職の女性比率が50%前後、管理職の女性比率が35%前後のところに、
たくさんのプロットが集まって、ひとつの集団を作っていると言えます。
欧米の民主主義国は、ほとんどがこのクラスターに入っていますね。
日本と韓国は、専門職の女性比率は欧米の民主主義国とくらべて
遜色のない水準ですが、管理職の女性比率が問題なくすくなくなっています。
世界経済フォーラムの男女平等指数で、日本と韓国はOECD加盟国の中で
最下位を占める原因のひとつが、議員や管理職における
女性のすくなさなのですが、それがしっかり現れていることになります。
「男女平等指数2013年」
「男女平等指数2013年(2)」
ツイートで「日本と韓国は仲良しの位置」と言われていますが、
プロットがほとんど重なり合っています。
ジェンダーに関する統計は、日本と韓国はいつも似たり寄ったりで
欧米の民主主義国とくらべてとびぬけて離れることが多いのですが、
このグラフはそれがかなり顕著だと思います。
日本と韓国は、欧米の民主主義国の含まれるクラスターには
どう見ても入っているとは言えないですね。
むしろエジプト、モロッコ、サウジアラビア、パキスタンといった、
アラブ・イスラム圏の国とおなじクラスターに入れそうなのですよね。
実際、管理職の女性比率は、これら2国はアラブ・イスラムと同レベルです。
欧米の民主主義国が含まれるクラスターよりさらに右上の、
女性比率が高い位置にプロットがあるのが、フィリピンです。
フィリピンは男女平等指数の順位が5位なのですが、
管理職や専門職にこれくらい女性比率が多ければ、
男女格差が小さいのもむべなるかなと思います。