2014年04月08日

男性の育児休暇の意識調査

男性の育児休暇の取得がぜんぜん進まないのはよく言われることです。
女性の育児休暇の取得率は8割を超えていますが、
男性の取得率は2%にも満たず、男女の差が歴然としているのですね。

そんな状況をふまえて日本法規情報株式会社が
「男性の育児休暇に関する意識調査」を行なったので、見ていきたいと思います。
回答者数は1370人で、男性が547人、女性が823人です。

「「男性の育児休暇取得」に対して職場の同僚は「仕方なくサポートする」が約8割、
「育児休暇をとるなら辞めて欲しい」という意見も約1割にのぼる」

「男性の育休取得、8割が「正直言えば迷惑」」

質問は3つあります。
はじめは男性の育児休暇それ自体の意見を訊いています。
1. 「男性が育児休暇を取ることについて、どう思うか」



「大変いいことだと思う」が59%で「まあまあいいことだと思う」が32%、
両方合わせて91%が「いいことだと思う」と答えています。
これだけ見ていると、男性が育児休暇を取ることは、
かなり受け入れられているのではないかと思うところです。


ところが同僚眼線ではどう思うか、という質問があるのですね。
2. 「同僚の男性が育児休暇を取ることについてどう思うか」




「正直言えば迷惑だと感じるが、仕方なくサポートする」が77%ですよ。
1.の質問で「いいことだと思う」と答えたのと矛盾していますね。
自分の仕事と関係ないところで育児休暇を取ってくれるなら結構だが、
自分の仕事に関わるときは不本意ということなのでしょう。
「正直言えば」というか、本当に正直に答えたなという感じです。
回答者は半分以上が女性ですから、女性でもこう答えた人が多いということですよ。

このくらい不本意と思われていれば、男性の育児休暇の取得が
なかなか進まなくても、無理もないことだと思います。
ましてや育児休暇を取った女性が邪険に扱われるのもなおさらでしょう。
とくに女性で同僚男性の育児休暇取得を迷惑と感じるのは、
ある意味自分で自分の首を締めることにもなりかねないと思います。

それでも男性の育児休暇に積極的に反対する意見はごく少数で、
「仕方なく」でも「サポート」するのだから、まだましということかもしれないです。
育児するのは個人の家庭の事情なので、他人がくちばしを挟むことではないし、
なにより育児休暇を取るのは正当な権利なのだから、
認めないわけにいかない、という判断はしているのだろうと思います。


3. 「男性の育児休暇取得率が進まないのはなぜだと思うか」



いちばん多いのは、「職場で仕事を変わってくれる同僚がいない」25%です。
ようはだれかが休むと、仕事が立ち回らなくなるのでしょうね。
「その人でないとできない仕事」が多いのだろうと思います。

だれでもふつうに育児休暇が取れるようにするには、
だれが休んでも仕事に大きな差し支えが出ないようにする必要があるし、
育児休暇を当然の権利とする意識があれば、
そういう仕事環境が整っているということになりそうです。


ついで多いのが、「出世にひびくから」20%です。
女性は妊娠・出産で退職すると、もとの職場や職種に復帰するのが
むずかしいことが多いのですよね。出世どころか復職にひびくわけです。
「出世にひびくから」と保身的になれる男性は、
そう考えるとある意味しあわせかもしれないです。

3番目が「子どもの億時は、母親が中心となるべきだから」19%です。
因習・反動的な性別役割分担の肯定です。説明は不要でしょう。
こういう意見のかたが2割近くいるというのは、
わたしに言わせれば案外多くて、問題かもしれないです。

4番目は「職場の上司が許してくれないと思うから」15%です。
メインブログの2013年8月11日エントリで、まさに職場の上司が
男性の育児休暇を理解しない「パタハラ」の例をしめしたのでした。
男性の育児休暇に対する理解は世代差があって
高齢層ほど理解にとぼしくなりますから、「上司が許してくれないかも」
という懸念はいちおうもっともということになるでしょう。

ついでながら、「世間体が気になると思うから」とか
「前例がないから」といった、ある意味「日本的」な理由は、
そこそこの人数が回答してはいますが、意外とすくなかったと思います。



関連記事:
「イクメンしたいけど…なかなか理解されない男性の育児休暇」

関連エントリ:
「男性の育休取得の圧力」


posted by たんぽぽ at 22:25| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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