同性愛禁止法を廃止することが、議会で可決されたのでした。
大統領が拒否権を発動することはないと見られているので、
北キプロスで同性愛禁止法がなくなることは確実のようです。
「Europe’s Last Sodomy Law Repealed」
同性愛禁止法の廃止は賛成28、反対1、棄権21で可決されました。
廃止に向けた動きは、1981年に同性愛禁止は人権侵害であると定めた
欧州人権裁判所への告訴も、一部関係しています。
記事の見出しにもある通り、北キプロスは、ヨーロッパで最後まで
同性愛禁止法があった地域だったのでした。
今回禁止法が廃止になることで、ヨーロッパから同性愛を違法とする
国・地域がすっかりなくなることになるのでした。
キプロスは、南側3分の2弱にギリシャ人、北側の3分の1強にトルコ人が多く住んでいます。
小さな国なのですが、ギリシャ人地域とトルコ人地域の
ふたつの地域にわかれ、それぞれの地域が政府と議会を持っています。
同性愛禁止法が廃止された北キプロスは、トルコ人が多く住む地域ということです。
キプロスはトルコの南、東地中海にあって、中東に近いので、
ヨーロッパとするかどうかは微妙ですが、ギリシャ人が多いし、
EUにも加盟しているので、ヨーロッパに入れてもよいのでしょう。
ところで、北キプロスに同性愛禁止法があるとなると、
キプロスはEUには加盟できないのではないか?と疑問に思うところです。
人権の尊重を重視するEUが、同性愛を禁止する国を加盟させるとは思えないからです。
そう思って調べてみたら、キプロスの加盟は北キプロスを含んでいないのですね。
キプロスにかぎらず、EUは加盟国の領土すべてを含むとはかぎらず、
自治州や海外領土によっては、かならずしも含まないとか、
本国とはべつの特別な扱いになっていることがあるのでした。