2013年12月22日

結婚改姓と嫁姑意識

夫婦別姓の反対派は男性のほうが多いのでしょうけれど、
女性で理解しない人もそれなりに見かけることがあるのですよね。
また結婚改姓すると「嫁に入った」ようで嫌だ、というかたもいると思います。

こんなコメントを見かけたのですよ。(ふたつ目のコメントです。)

http://fb-hint.tea-nifty.com/blog/2013/11/post-814a.html#comments




別姓派として一番辛いのが、同性である女性達から叩かれることです。
無論、その女性達は既婚者で、あっさり夫の姓になった人たちです。
もう、変えて何年も経過してるし、慣れてしまったからだと思います。

しかし、その女性達は何故か姑の悪口はよく言います。
しかもこう言います。
「嫁に来たんだから!って言われるのが腹が立つ!」
「夫の家に入ったんだからって言われるのがムカつく!」

『嫁に来た』『嫁いだ』『夫の家に入ったんだから!』と言われてしまう要因は何か?
やっぱり妻が夫側の姓になったのが深く関わっていると思うのですけど…
私の考えはおかしいのでしょうか?

戦後は夫婦の戸籍は独立して作られていて、夫婦平等とは言うものの、
夫の姓になってしまえば、なかなか昔の『嫁いだのだから』という価値観が抜けません。

だから、嫁姑トラブルっていうのは、
「夫婦別姓じゃないのが関わってるんじゃないの?」
と、言ってるんですが…その話題になると、その女性達は静まり返ってしまいます。
でまたしばらくすると、姑の悪口だけは、きゃんきゃん吠えるという…
(November 23, 2013 at 04:41 AM)


結婚改姓が「嫁に来た」「嫁いだ」「夫の家に入った」という意識を、
とくに夫や夫の家族のあいだに作ることはあると思います。
苗字は「家族の名前」ですから、夫の家の苗字を名乗れば、
「夫の家に入った」と見なすようになる人もいることでしょう。

改姓して相手の苗字を名乗ることのがそもそも吸収合併です。
それゆえ妻が改姓して夫の苗字を名乗れば「夫の家のものになった」という
意識を作ることにもなるでしょうし、それによって「嫁に来た」と
思うようになる人もいるだろうと思います。

結婚改姓だけが嫁・姑意識の原因ではないですから、
結婚改姓しなければ「嫁扱い」から避けられるとはかぎらないでしょうが、
それでも原因のひとつになることがあるのはたしかでしょう。
なので、「嫁扱い」が嫌で結婚改姓したくないというのは、
もっともな理由だと言えます。


コメント投稿者が夫婦別姓なのがお気に召さないらしい、
既婚で夫の姓になった女性たちですが、こうした場合によくありがちな
「自分たちだって嫌な思いをがまんしているのだから、
あなたががまんしないのは許せない」という精神構造ではないかと思います。

彼女たちは常づね姑からの「嫁扱い」が不満だというのですが、
コメント投稿者は結婚改姓していないゆえに、
「嫁扱い」を免れているのではないかと思っているのかもしれないです。
それでそれが気に入らなくて、コメント投稿者の非改姓結婚を
攻撃しているのではないかと思います。

ところが彼女たちが「嫁扱い」される本当の理由は、
おそらく苗字のことではなくべつにあるのだろうと思います。
それでコメント投稿者がそれを言うと、夫婦別姓を攻撃しているのは、
根拠のない八つ当たりだと気がついて、彼女たちは黙り込んでしまうのではないか?
と、わたしは想像するのでした。



posted by たんぽぽ at 17:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
非共存派の男が選択的夫婦別姓に反対するのは自分の妻を自分の家に入れたいからでしょうか
Posted by イト at 2024年09月05日 00:46
「妻を自分の所有物のようにして、
自分の家のヒエラルキーの最下層におく」
という意味で「自分の妻を自分の家に
入れたい」のだと思います。
Posted by たんぽぽ at 2024年09月12日 12:49
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