記事を書いているのでご紹介したいと思います。
婚外子差別撤廃も選択的夫婦別姓も、どちらも反対するのはおかしい、
という内容であり、ごく妥当なものとなっています。
「婚外子差別も夫婦同姓も「日本の伝統」ではない 歴史を知らない「保守」の劣化」
(はてなブックマーク)
(メタブックマーク)
婚外子差別の違憲判決に対して不本意な、高市早苗氏をやり玉にあげ、
おもに民法改正の反対派がよく主張する「日本の伝統」に異論を述べています。
婚外子差別も夫婦同姓も、どちらも「日本の伝統」ではなく、
明治に入ってから、ヨーロッパの家族制度にならって
導入したものであることについて触れています。
明治以前は日本には婚外子がたくさんいて、取り立てて差別されなかったし、
天皇家でも側室がいるのが一般的だったのでした。
一夫一婦制になったのは明治天皇からですが、
その明治天皇ご自身はほかならぬ側室の子だったのでした。
(だから旧宮家の子孫と称する竹田恒泰氏は、
婚外子の子孫なのに婚外子差別撤廃に反対するのか?なんて言われる。)
夫婦同姓もヨーロッパの民法典の影響を受けたものです。
ご存知のように江戸時代までは、庶民は苗字を名乗れなかったし、
苗字を名乗らせるために戸籍制度を整えたときは、
はじめに日本政府は夫婦別姓を意識していました。
「夫婦同姓は日本の伝統?」
池田信夫氏の記事については、高市早苗氏が推進する通称使用案についての
くだりを特に取り上げておきたいと思います。
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子供の姓は、生まれるときにどちらかの親の姓をつければいい。
母親の姓が免許証では山本だが国会では高市で、パスポートでは両方を併記
という状態の方がよほど混乱する。
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高市早苗氏をはじめ選択別姓の反対派は、
夫婦別姓だと家族で苗字が異なるから子どもが混乱する、などと言います。
実際には夫婦別姓で子どもが混乱したというお話はないようですし、
これは夫婦同姓に慣れきったあたまで考えた空想にほかならないでしょうね。
通称使用によって親が使っている苗字がふたつあるほうが、
じつはずっと子どもにとって混乱するのではないかと思います。
「お母さんの本当の苗字はどっちなの?」とか
「ここではお母さんはどっちの苗字を使うの?」と
子どもがつねづね疑問に思うことが考えられるからです。
はてなブックマークはメタブックマークまでついて、すごいにぎわっています。
ところが夫婦別姓や婚外子のことではなく、
「あの池田信夫がまともなことを言ってる」という関心で
来ているかたたちが多いのですよね。
実際池田信夫は、変なことを言うことが多いですけれどね。
(わたしなんて、ツイッターで池田信夫からブロックされているし。)
ヨーロッパから輸入した文化を「日本の伝統」と信じる人たちのことを、
「スパゲッティ保守」と言う人もいらっしゃります。