いささか衝撃を受ける統計があるので、ご紹介したいと思います。
出典は総務省統計局労働局人口統計室の、「統計」2006となっています。
「なぜ、日本の働く女性は世界一睡眠時間が短いのか ー結婚と家事分担・女の言い分」
図は日本とヨーロッパの国ぐにを比較しています。
日本の働く女性の睡眠時間がいちばん短いことはすぐにわかりますね。
ところがそれだけでなく、「男性より女性のほうが睡眠時間が短い国」
というのが、なんと日本だけなのですよ。
ほかの国はどこも、男性のほうが睡眠時間が短いのですよね。
なぜ日本の働く女性はかくも寝ていないのか、これをご覧のかたでしたら、
記事を読まなくても察しがつくのではないかと思います。
仕事と家事の両立の負担が女性に大きくかかるからですね。
それゆえ睡眠時間を減らさざるをえなくなるということです。
これは「男性の家庭進出」が、日本ではそれだけ遅れているということですね。
日本人の夫の家事時間は、もっとも短いという調査もあるくらいです。
「夫に家事をさせる方法」なんて女性向きの指南が書かれたりしますが、
原因のひとつには家事に積極的でないという、男性の意識があると思います。
ほかにも大きな要因として、日本の企業風土があるでしょう。
「だらだら残業をして会社にいる時間を長くすれば評価される」
といった体質や、「仕事よりもプライベートの都合を優先させることを
けしからんと考える風潮」といったことがあると思います。
きょうびは「パタハラ」ということばも作られていますが、
男性が育児休暇を取ることへの理解も、まだまだふじゅうぶんと言えます。
男女共同参画が不徹底ゆえに、そのしわよせがいろいろなところで
女性に来ているのが現代の日本社会だったりします。
それが睡眠時間にも現れているのは、すこし考えれば納得できますが、
意外なところに注目したという感はありますね。