2013年11月17日

女を攻撃するおやじたち

このところおやじたちは、女性を攻撃することに興じ始めているそうです。
中高年男性向けのビジネス雑誌では、そういう記事がよく書かれるというのですよ。

「“草食男子”の二の舞い? 「女の敵は女」を喧伝するおやじ週刊誌」

すこし前までは、おやじたちは若者を攻撃していたのですよね。
そうした彼らの矛先が女性に変わったということです。
社会の既得権益層が、彼らにとって目障りで責任を押し付けやすい
社会的弱者を叩いて、溜飲を下げるパターンが続いていると言えます。


上述の記事によると、こんな見出しの記事があるのですよ。
わたしはこれらの雑誌を直接読んでいないので、引用されている見出しだけで
判断することにします。
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「女性昇進バブル--我が社の救世主か 疫病神か」
(「日経ビジネス」8月26日号、日経BP)
 「職場のお荷物か? 戦力か? ワーキングマザー」
(「週刊東洋経済」8月31日号、東洋経済新報社)
 「職場、恋愛、結婚……女の脳と男の脳は、どこが違うか?」
(「プレジデント」9月2日号、プレジデント社)
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はじめのふたつは、
「救世主か 疫病神か」
「お荷物か? 戦力か?」
という二項対立ですね。

「女には男にはない神秘的な力があって、その使いかたによって
男の利益になったり害悪になったりする」という『魔女と聖女』の発想ですよ。
男にとって利益か害悪かという視点で女性を議論するというのが、
すでに女性の客体視もいいところだと思います。

3つ目は「男女脳の違い」ですよ。
「男女で脳の構造に違いがある」という主張に科学的根拠がないことは、
わたしは何度かお話をしていることです。
こんなにせ科学を持ち出して、自分の立場を正当化しようとするのであれば、
そういうおやじたちは、なかなか知的に退廃していると思います。


きわめつけは記事の見出しにもある「女の敵は女」です。
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「女で地獄と化す職場」(日経ビジネス)
「バリキャリママvs.ゆるキャリママ 仁義なき抗争」(東洋経済)
「『女が女を嫌いになる原因』働く30代女子が大放談」(プレジデント)
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こうやっておやじたちが、女性どうしを闘わせるのは、
古来より為政者がよく使ってきた「分断統治」の一形態と言えます。
被抑圧者どうしを闘わせることで、団結して為政者に挑むのを防ぐとともに、
為政者はなんら手を下すことなく、被抑圧者どうしで消耗しあってくれるので
いろいろと都合がいいということです。

最後に男が出て来て「上から眼線」で語る、というのが嫌ですね。
「女どうしの闘い」をセッティングしたのはおやじたちだというのに、
盗人たけだけしいものを感じます。
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ところがなぜか最後に登場するのは、映画監督の大林宣彦なのである。
要するに「女を競わせて、最後は男が上から目線でその問題を語る」という体裁だ。
しばらくはこの手の女叩きが、さまざまな媒体で特集されるだろう。
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かかるおやじたちの「女性論」というのは、「魔女と聖女」とか
「女の敵は女」なんて使い古された図式をまたぞろ持ち出したり、
「男女脳の違い」なんてにせ科学を持ち出している、ということです。

こうした議論(?)は、現実の問題解決にはなんら役に立たず、
その場しのぎ的に女を叩いて、おやじたちが溜飲を下げるだけの
「現実逃避」にすぎないことをよくしめしていると思います。


posted by たんぽぽ at 16:42| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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