民法改正をする必要があるのですが、自民党内で反対派が噴き上がって、
早くも収拾がつかなくなっていることを、メインブログでお話しました。
10月29日現在、自民党の法務部会の了承が得られていないです。
「自民法務部会 民法改正案の了承見送り」
(はてなブックマーク)
「婚外子、民法改正に異論続出 自民、司法判断軽視」
猛烈に反対している23人の議員ですが、西田昌司参院議員が
とりわけすさまじいことを言っているので、ご紹介したいと思います。
NHKの報道を見ると、こんなことをコメントしているのです。
最高裁の判断が「非常識」と言ってのけるとは、
なんとおこがましいもの言いをするのかと、わたしは思いましたよ。
「最高裁判所の非常識な判断に従って法改正をしてしまうと、
婚外子がどんどんできて家族制度が崩壊してしまう。慎重に考えなければならない」
西田昌司氏というのは、自分の考えは「常識」であり、
自分と異なる考えは「非常識」だとでも思っているのでしょうか。
最高裁の判断こそ「常識」で、それを受け入れられない
西田昌司氏こそ「非常識」な考えをしているというものです。
さらに東京新聞の記事では、現行憲法が間違っているとも言っています。
自民党は改憲草案に「家族の尊重」を明記。
党内の保守派は、現行憲法より、党の改憲案の方が正しいとの思いが強い。
西田昌司参院議員は会合で「最高裁はわれわれの常識とは違うが、
現行憲法を結びつけると今回の決定になる。
現行憲法が間違っている」と言い切った
自民党が憲法草案で24条に「家族のカチ」を入れるのは、
まさに婚外子差別を合憲にすることが目的です。
相続差別の違憲判決を受けて、「じゃあ憲法を変えよう」と言う人も
出てくるかもと思ったのですが、はたしてその通りになったのでした。
露骨だと思いますが、西田昌司氏は正直に述べたというだけで、
相続差別撤廃に反対する議員は、おそらくみんなおなじ考えかもしれないです。
それにしても自分の信奉する「家族のカチ」と相容れないので、
自分の信念を疑うのではなく、最高裁決定や現行憲法を否定するというのは
思い上がりもはなはだしいというものです。
彼らにとって「家族のカチ」は、いわば宗教の代わりみたいなもので、
憲法や最高裁決定よりも優先される「信仰」ということなのかもしれないです。
付記:
西田昌司議員というのは、2年半ほど前に、前原誠司議員が
在日コリアンから献金を受けていたことを、せっせと追求した人です。
@pissenlit_10 西田議員は前原誠司議員の在日外国人献金とかを追及していた人ですね。小沢氏や鳩山由紀夫氏の資金問題も。
— kirikomio (@kirikomio) 2013, 10月 30
2011年3月のメインブログのエントリを見たら、
わたしはちゃんと西田昌司議員の名前を出して書いていましたよ。
http://taraxacum.seesaa.net/article/190550320.html
前原氏への在日コリアンからの献金を「暴いた」のは、自民党の西田昌司議員です。
「すごい情報網」などと礼賛されていますが、
こんな小さな「疑惑」で、オニの首を取ったようになってないで、
もっと摘発するべき大きな疑惑がいくらでもあるのではないかと思います。
西田昌司議員のことを、わたしはすっかり忘れていて、
今回の婚外子差別の件ではじめて名前を聞いたつもりになっていました。
関連エントリ:
「違憲判決に反対論噴出」