「右翼の軍国主義者と呼んでください」と言ったことをお話しました。
国会が始まって10月16日の衆議院本会議で、「右翼と呼べ」発言の質疑が、
海江田万里民主党代表の代表質問の中であったのでした。
野党は「右翼と呼べ」発言をすっかり無視したのではなかったですね。
「安倍首相「皮肉を込めた」 訪米中の軍国主義者発言」
問題の箇所は以下のようになっています。
中国の軍事予算が大きいことを引き合いに出して、
「中国と比べたら日本の防衛予算なんてたいしたことないのに、
それでも日本は軍国主義と言えるのですか?」と言いたいのですね。
「2013年ハーマン・カーン賞受賞に際しての安倍内閣総理大臣スピーチ」
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そして本年、我が政府は、実に11年ぶりに防衛費を増額しました。
いったいどれだけ、と、お知りになりたいでしょう。
でもその前に、日本はすぐそばの隣国に、軍事支出が少なくとも日本の2倍で、
米国に次いで世界第2位、という国があります。
この国の軍事支出の伸びを見ますと、もともと極めて透明性がないのですが、
毎年10%以上の伸びを、1989年以来、20年以上続けてきています。
さてそれで、私の政府が防衛予算をいくら増額したかというと、
たったの0.8%に過ぎないのです。
従って、もし皆様が私を、右翼の軍国主義者とお呼びになりたいのであれば、
どうぞそうお呼びいただきたいものであります。
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なので「右翼と呼べ」発言の意図は、「我が国は決して軍国主義とは
言えないことを強調するため、皮肉を込めてあえて用いた」という
安倍首相の答弁は、べつだんまちがいないと思います。
安倍首相は「(発言した)会場におられた方々には私の意図は
十分に伝わったと確信している」とも言っていますが、
聴衆のかたたちは、そういう皮肉だということは把握したと思います。
問題は、中国をダシにして「日本はたいしたことない」と正当化する
日本の右翼が好きそうな「理屈」を、外国のかたたちが納得するかだと思います。
(主旨がなんなのかを把握することと、主旨に賛同することはべつですからね。)
関連エントリ:
「右翼と呼んでください」
みたいなかんじですね(笑)。はい。
日本の右翼的な「理屈」を、外国人が理解するとは思えないのですよね。
自分たちだけで納得できる「理屈」で、なにを悦に入っているのかと思ったです。