メインブログでお話しましたが、それをきっかけにインド社会で
女性への性暴力を問題視する論調が高まったことにも触れたのでした。
インドでも性被害にあうのを、女性が挑発的な服装をしたからとか、
女性が自衛しないのが悪いといった、女性のせいにする考えは強く、
集団レイプ殺害事件の際も、そうした主張を展開する著名人がいたらしいです。
それで彼らの「被害者落ち度論」を皮肉で批判する動画
「It's your fault(あなたが悪い)」がとてもはやっているのでした。
「「レイプは私のせい」インドの現状を皮肉った動画が大ヒット」
(はてなブックマーク)
動画の中で紹介されている「挑発的」な服装の例として、全身を覆うブルカや
宇宙服まで出てくるというのも、とても皮肉が効いていると思います。
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続いて「挑発的」な服装の例が紹介されるが、なかには黒い衣装で
全身を覆いつくすイスラム教徒女性のブルカや宇宙服まで含まれている。
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エジプトの女性の日常的な服装は、髪の毛を隠すベールをかぶり、
長袖のシャツにロングスカートと、肌をほとんど出さないのでした。
それでもエジプトは痴漢やセクハラが頻発する「痴漢大国」であり、
最近になって女性たちが抗議の声を挙げ始めています。
こうした例を見ていると、体全体を覆う服装が「挑発的」というのは
「事実」でもあると言えるということです。
つまり痴漢などの性暴力は、ひとえに加害者である男性の問題であり、
男性の意識が変わらないかぎり、女性はどのような服を着ても「挑発的」であり、
性被害にあう可能性があることをしめすことになります。
ジェンダーに因習・反動的な人たちは、自分の差別的考えを正当化するために、
おかしな理屈を振り回すものですが、インドの場合も相当なものです。
「携帯電話」や「麺類」なんてどう関係があるのかと思います。
日本でふつうに生活しているかたなら、これらはナンセンスと思うでしょう。
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昨年12月の事件後、インドの政治家や宗教指導者らは女性に対する暴力の原因を
ミニスカートから携帯電話、麺類にまで求めるコメントを発表している。
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それでも「ミニスカート」は違和感をあまり覚えなくて、
一理あるのではないか?と思うかたも、いらっしゃるかもしれないです。
「ミニスカートがおかしい」ということがわからないかたは、
女性が性被害にあうのは、女性の「挑発的」な服装のせいではなく、
男性の意識の問題ということが、じゅうぶん理解できていない可能性があります。
性暴力について書いた書籍やサイトで、正確な知識を調べることを強く勧めます。