2013年06月13日

日経の社説で夫婦別姓

すこし前ですが、6月2日の日経新聞の社説・春秋で、
夫婦別姓のことが話題になっているので、ご紹介したいと思います。
5月29日に、夫婦別姓訴訟で原告が敗訴になったことを
意識して書かれたものと思います。

「社説・春秋」
(はてなブックマーク)


 
内容は、結婚や離婚を繰り返して苗字が変わったため、
むかしの知人からの連絡がつかないとか、業績が検索にかからないというお話、
その不利益を被るのは、ほとんどすべて女性であること、
旧姓使用ではじゅうぶんな解決にならないことが書かれています。

最初のお話も「ある会社での実話だ」と断わっているけれど、
それほどめずらしいお話ではないだろうと思います。
改姓というのが、そもそも何回も結婚や離婚を繰り返すことを
念頭に置いていないように思います。
例によって「理想の家族幻想」で、結婚は一度だけで
離婚はしないということを、前提としているのでしょう。

「女性がいきいき活躍する社会を現政権は目指すと聞く」と
書いてあって、かかる方針と夫婦同姓の強制はあきらかに矛盾します。
でも、家族やジェンダーに因習・反動的で「理想の家族幻想」に
凝り固まった安倍政権が選択別姓の導入を考えることなど
あろうはずないのは、言うまでもないでしょう。

「誰もが名字を名乗り始めてほんの100年余り」ともあって、
夫婦同姓以前に苗字の歴史自体が新しいことを、ちょっと喚起しています。
「夫婦同姓は日本の伝統」と信じて疑わない人たちを
意識したものだろうと思います。


この社説は、そんなに変わったことは書いていないと思うのですが、
それでもブックマークがとてもたくさん付いたのでした。
わたしが最初だったのですが、こんなに後が続くとは思わなかったです。
夫婦別姓の話題は、ときどき関心が集中することはあるようです。


posted by たんぽぽ at 23:17| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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