2013年05月04日

少子化に無関心な世間

すこし前ですが、都道府県別の将来の人口推計が出ました。
2040年にはすべての都道府県で人口が減少する
という推計になっています。

「総人口、過去最大の減少=高齢者、全国で14歳以下上回るー12年10月時点の推計」
「2040年人口、全都道府県で減 65歳以上が3割超に 厚労省推計」

この結果に世間さまが驚いたらしいです。
その驚いたことにむしろ驚いているというか、
いささか醒めた眼で見ている記事があるので、ご紹介します。

「驚いていることに驚く」

 
都道府県、市町村別の将来人口推計が発表され、
驚きをもって受けとめられたようだ。
身近なもので示されたことで実感したというのは分かるが、
昨年1月に発表された全国的な推計と
同じものなのだから、今更といった感じはする。
人口の激減は、専門家には10年も前から分かっていたことで、
やはり、世間は、手遅れになってからでないと、実感できないものらしい。

少子化が進んで人口が減少するぞというのは、
おおむかしから再三言われ続けていることで、
真新しい話題でもなんでもないです。

なにをいまごろになって驚くのかと、わたしもちょっと
驚くというか、いささかあきれてしまいましたよ。
「世間は、手遅れになってからでないと、実感できないものらしい」
ということなのでしょう。


そういえば、少子化対策が選挙の争点に
なったこともないですし、押し寄せてくる少子化社会について、
世間さまが危機感を持ったというお話も聞かないです。
もともと危機感どころか関心もないのですから、
いまさらのように人口減少の予測に驚いたところで、
むべなるかなということかもしれないです。

日本の為政者たちは、少子高齢化問題に対して
ほとんど無策と言ってよい状態を続けています。
「少子化危機突破タスクフォース」なるものを
開いてはいるけれど、おおよそ見当違いな「対策」を
せっせと議論しているくらいです。
とても「まじめに少子化対策をしている」とは言えないです。

こんなのも世間さまの少子高齢化に対する危機感が
ほとんどないとなれば、為政者も少子高齢化に対する
関心が持てなくて、無策同然というのも、
無理もないことだろうと言えます。


0〜2歳児の保育所不足を仕方がないと言っているうちは、
カネを惜しんで人口崩壊を覚悟するということなんだよ。
こうした実感に行き着くまで、まだまだ時間が必要なのかな。

たぶんかなりの時間が必要だと思います。
少子高齢化が相当に進んで、にっちもさっちもいかなくならないと、
世間さまは実感しないのではないかと、わたしは思います。

「反フェミニズム」の人たちが、女性の権利の尊重や
労働力率と少子化の関係を否認することに
躍起となっているうちは、「まだまだ余裕」と
考えている、ということだと思います。


少子化は運命みたいなものでなく、日本人の意思にかかる問題なのだ。

まったくです。
人口問題は、国民の意志でコントロールできるものです。
よって日本人は、少子高齢化社会をみずからの意志で
選び取っているということです。
このままいけば、日本は2050年の世界一悲惨な国になりそうですが、
それもみずから選んだ結果ということです。


posted by たんぽぽ at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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