2012年12月12日

自民党の性的少数者差別

松山市の性的少数者の団体である、「レインボープライド愛媛」が
性的少数者の施策について、政党のアンケートを行なっています。

「「同性愛者への人権施策は必要ない」自民 アンケートに回答」

自民党はここでも、「性的少数者に対する施策は必要ない」
「相続制度や社会保障は異性間のカップルのものであるべき」
という主旨の回答をしています。
性的少数者・同性愛者に対する差別は放置する、ということです。


性同一性障害の人や同性愛者などで構成する
松山市の支援団体「レインボープライド愛媛」が、
各政党へ性的少数者についての施策を聞くアンケートを5日までに実施した。
性的少数者の人権を守る施策について、多くの党が「必要」と答えたが、
自民党は同性愛者へは必要ないと回答した。

アンケートは、回答を選択肢から選ぶ方式で11月21日に各党の本部へ送付。
今月4日までに民主党、自民党、公明党、
日本維新の会、共産党、社民党、6党が返答した。

性的少数者が生徒にいることを想定した学校教育については、
6党とも「教育で性の多様性を教え差別や偏見を
取り除いていく必要がある」との選択肢を回答。

「性的少数者の人権を守る施策の必要性」の質問では
自民党以外の5党が「積極的な啓発や施策が必要」と回答し、
自民党は「性同一性障害者への施策は必要だが、
同性愛者へは必要ない」という項目を選んだ。

同性同士のカップルでの相続制度や社会保障などの
制度を拡充する考えについては、
民主党や公明党は「答えられない、分からない」と回答し、
自民党は「こうした制度は異性間のものであるべき」、
日本維新と社民党が「同性でも婚姻制度を適用できるようにすべきだ」、
共産党が「異性同性問わず利用できるパートナー制度ができるべき」と選んだ。

アンケートは11月28日に設立を届け出た日本未来の党へも、
今月3日に送付したが5日までの集計に間に合っていない。

自民党はP-WANのアンケートでも、性的少数者の差別や
社会的排除をなくすことに、「どちらかといえば反対」と答えていました。
レインボープライドのアンケートと一貫していることになります。


ところでこのレインポーブライドのアンケートですが、
自民党の回答は、正確には「性同一性障害者への施策は必要だが、
同性愛者へは必要ない」となっています。
同性愛者はの権利は否定するのですが、
性同一性障害には、権利を認めるもののようです。

自民党はほかの性的少数者は反対するけれど、
性同一性障害だけは、反対できないと言われています
P-WANのアンケートでも、(21)の性的少数者の権利は、
-1点のどちらかといえば反対で、-2点の反対ではないのですが、
これも性同一性障害を認めているので、遠慮しているのかもしれないです。

同性愛者などの性的少数者は、一般には「正しい家族」幻想から
はみ出すので認められないが、性同一性障害だけは、
反対の性にすっかり変わることで、なんとか「正しい家族」幻想に
はめこむことができる、ということかもしれないです。


関連エントリ:
「ジェンダー平等アンケート(3)」


posted by たんぽぽ at 21:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
性同一性障害は治療が必要な「病気」「障害」であるといった認識がされるようになってきたので、自民党としてもそれは仕方ないとみているのかもしれませんが、性同一性障害の治療の場合は性別をはっきりさせるという点で、自民党が唱えるような異性愛イデオロギーに乗りやすいのだと思います。
Posted by 御光堂 at 2012年12月14日 06:51
こちらにコメント、いつもありがとうございます。

>性同一性障害の治療の場合は性別をはっきりさせるという点で、

自民党が性同一性障害を容認するのは、おそらく反対の性に
すっかり変わることで、「正しい家族」幻想になんとかはめこむことが
できるからではないかと、たしかに考えられますね。
それで支持基盤の宗教団体も、反対はしていないのだろうと思います。
Posted by たんぽぽ at 2012年12月14日 17:33
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